私事ですが、2020年3月31日で前職を退職しました!
私は2018年4月から2年間、1歳(未満児)と3歳(年少)の子を保育園に預け、時短勤務で共働きをしていました。
ですが、度々体調を崩したり、仕事へのモチベーションが下がってしまったり、ワンオペ育児がきつかったり…。いろいろな要因から退職することを決めました。
この記事では、退職に至るまでの経緯を書いています。
- これからの職場復帰が不安
- 共働きで気を付けるべきポイントを知りたい
- いま現在仕事がつらすぎて辞めたい
というママにはぜひ参考にしてもらえたら嬉しいです。
辞めたいと思った最初のきっかけ
まずは私が職場を辞めたいと思った最初のきっかけを書いていきます。
え?あの人が休職?
最初のきっかけは、私が仕事に復帰して半年ほど経った頃でしょうか。
入庁(私は公務員をしていました)した当時から可愛がってくださっていた、他部署の上司が心を病んで休職しました。
その方は管理職で特殊な資格を持っていたこともあり、恐らくかなり忙しかったのだと思います。
毎日毎日一緒にいたわけではありませんが、いつも楽しそうに仕事をしている姿が印象的だったのでとても驚きました。
けれど、その頃はまだ私は
ゆっくり休んだら戻ってきてくれるだろう!
と楽観的に考えていました。
あれ?なんか皆病んでる?
その上司はまず3か月間休職すると聞いていましたが、3か月経っても職場に戻ってくることはありませんでした。
それどころか半年経っても1年経っても戻ってこない…。
そんなに酷いのかな…心配だな…
と私が事態を深刻にとらえ始めた頃、次々と後輩の若い職員が休職しました。
私よりも3~5歳若い子たちが、期間の長短はあれど心を病んで休職。
文章だけでもかなりひどい状況だと分かりますよね。
更に、私の部署の上司も休職。
全ての職員が50人にも満たない小さな職場で、1割にもなる5人が休職するというあり得ない状況に。
そして、公務員のちょっと特殊な事情もあり、職員の補充は基本的に無しで、休職している職員の業務は全て周囲の人間が手分けして受け持つことになりました。
通常の業務+イレギュラーな業務…とただでさえ忙しいのに、確実にオーバーワークになっている人が大勢いました。
私も時短なのに夜間の会議とか休日出勤とか沢山入れられました。
でも上の人は
身体に気を付けてなんとか頑張ってくれ!
と言うばかり。
- 職場の1割が心を病んで休職している
- 周囲の人間が確実にオーバーワーク
- 職員の補充無し、上からのサポートもなし
こんな状況、普通の人ならおかしいと感じませんか?
なんとか踏ん張って頑張っている人間に負担を押し付けているばかりじゃ、その人たちまで倒れてしまう。
ここはきちんと臨時職員を雇うべきでは?
私の「上司への不信感」が生まれたのがこの頃でした。
極めつけは、先輩の不正が発覚したこと
私が復帰して1年半ほどのことでしょうか。
詳しくは書けませんが、別の部署の先輩がちょっとした不正を働きました。(違法なことではないのですが、公務員としては不適切な行為)
その方は前々からあまり仕事ができないと評判の方で。
多分その評判は同じ職場の人間だったら皆知っていたと思います。
ましてや、その先輩の上司なら確実に知っていたはず。
なのに、きちんとサポートすることが出来ずに不正を働いてしまったことを止められも、気づきもしていませんでした。
そして不正が明るみにでたとき、上の人たちは「全て不正を働いた彼が悪い」、「私たちには関係ない」、「面倒なことをしてくれたな」という態度をとり続けていました。
もちろん、不正を働くことが最も悪いことです。
ですが、その先輩が細かい作業が苦手だと知っていたのだから、きちんとチェックするなどの対策をとるのが上司の仕事なのではないでしょうか?
それを怠ったことに対する反省や、改善策などはほとんどなく、先輩を責めるような雰囲気ばかり。
その時私は思ったんです。
もし自分がミスをしてしまったとき、この職場の人たちは誰も助けてくれないだろうな。
と。
心を病まないための対策もしない。苦手なことのサポートもしてくれない。上にとって具合の悪いことをしたら全て自己責任。
この職場はとても冷たいし、信用できる人はいないのかも…と思い始めました。
細々と、でも確実に積み重なる負担
そして細々と、でも毎日確実に負担が積み重なっていきました。
皆さん、公務員ってどんなイメージですか?
公務員の仕事って、皆さんどんな感じだと思いますか?
一般的には
- 定時で退社できる超ホワイト
- カレンダー通りで休日出勤一切なし
な印象が強いでしょうか。
もちろんこういった職場もあると思います。
ただ、私の元職場は田舎で人数もとても少ない中、数多い業務をこなしていたため、結構忙しかったです。
分かりやすい例を挙げると、
自治体主催のイベントは必ずスタッフとして出勤
職員数が少ないので、イベントは全職員が出勤します。
毎年恒例のイベントがあるので、その日は絶対に予定を入れてはいけないなど不文律もありました。
夏はイベントが多く、ほぼ毎週イベントがありました。下の日直業務もあるので、8月は2日休みの週はないのが普通でした。
日直、宿直がある(月1回以上)
平日の夜と休日は交代で日直、宿直業務を1人でこなします。なにかあったとき、1人で対応しないといけないのでプレッシャーが半端ないです。
月1回以上は必ず入ってきていたので、夫とよく揉めました…。
夜間や休日の会議が多い
住民の方を呼ぶ会議や、住民説明会なんかは基本的に夜間や休日に開催されるので、時間外の対応がかなり多くありました。
自治体の会議なんかは馴染みのない方も多いと思いますが、結構色々とやってるんですよね。自治会の集まりにも行ったりします。
職員が多い自治体なら持ち回りになるんですが、職員の少ない自治体だとほぼ全てに出席…なんてこともあります。
時短なのに時間が短くなっただけ
行政は縦割り社会とよく言われますが、基本的に業務の担当がきっちりと決まっている場合が多いです。
私の職場は人が少ないので、1人の受け持つ業務はよそと比べてもかなりきっちりと決まっていたと思います。
なので、時短勤務をしていても、担当の業務を見直すということには基本的にならず、前任者が8時間でこなしていた業務を6時間と短い時間でこなすだけという状況になっていました。
しかも担当が決まっていない新しい業務を押しつけられたり、休職している方の仕事も振り分けられるという…。
なんのための時短だったのかと今となっては思います。
加えて夫が激務
上の状況に加え、夫が会社の中で最も忙しいと言っても過言ではない部署にいたことも、しんどさを増やしていました。
平日3日土日2日が出勤日で、基本的に日付が変わってから帰ってくるので、必然的に週5でワンオペをしていました。
その他の平日2日は子供の世話は夫に任せることが出来ましたが、私はフルタイム+残業で仕事をしていたので、「休日」と言える日がほぼない状況が1年半続きました。
そして保育園に通い始めた1年目は子供たちが体調を崩すことも多かったのですが、その場合も私が休みを取ることがほとんど。
担当している仕事をこなしつつ、子供のことにも柔軟に対応し、家事もほぼ自分がやっているという状況でした。
夫の理解が足りない
そんなこんなで、私としては全てに責任を負って頑張っていたつもりですが、ある日夫に言われました。
「どうして時短なのにそんなに忙しいの?」
「それはなんであなたがやらないといけないの?」
「俺の職場では時短の人は残業や休日出勤はしないけど」
「時短だからって断れないの?」
と。
もう、茫然です。
私は結婚前から、今の職場は休日出勤や残業がとても多いから子供が出来てからの共働きは大変だと思うと何度何度も伝えていました。
それに、自分自身も時短なのにどうしてこんなに忙しいんだろう…という思いつつ、けれど少ない職員数で色んな事情を抱えながら他の同僚も頑張っている中、自分だけがわがままを言ってはいけないと葛藤もありました。
そもそも、正職員での共働きを希望したのは夫です。
私は子供が小さい間は仕事を辞めるか比重を減らしたいと希望していましたが、夫に押し切られる形で共働きを選択しました。
ぶっちゃけ、私は働きたくなかったんです。
それなのに、夫からはまるで私を責めるような言葉。
これは結構堪えました。
子供との時間を犠牲にしてまでやりたい仕事なのか?
こうして少しずつしんどいなという思いが積もっていきました。
それでも、働いていることが子供にとって良いことだと言い切ることができれば、私は退職を選ばなかったかもしれません。
あれ?いつの間にこんなに大きくなったの?
仕事に対して少しずつモチベーションが下がっていった頃のこと。
きっかけはすごく小さなことだったと思うんですが、子供が一人で出来なかったことを手伝おうとしたとき、
「ママ、オレもう一人で出来るよ!」
と言って私の手を借りず、一人でやってしまったことがありました。
その時に気が付きましたが、いつの間にか色んなことが一人で出来るようになっていたし、背も伸びたし、体つきや顔つきもとても成長していました。
私はそのことを喜びつつも、どこか寂しいなと感じてしまったのです。
子供と一緒にいることが出来ない
改めてよく考えてみると、私が子供と一緒にいるのは
- 平日は朝起きてから登園まで、夕方お迎えに行ってから寝るまで
- 休日は朝から晩まで(ですが、月1~4で休日出勤)
と一緒にいる時間がとても短いことに気が付きました。
というか、寝ている時間を除いたらほぼ一緒にいる時間はありませんでした。
ワーママさんなら分かってくれると思いますが、仕事から帰ってきて疲れている中、2人の子を寝かすまでワンオペでこなすのって地獄のようにキツイんですよね。
正直、家事に追われて最低限の面倒を見るのでいっぱいいっぱい。絵本だけは頑張って毎日読んでいたけど、それだけ。
Z会のワークとかも全然進められなかったし、保育園の話もあまり聞けませんでした。
あれ?私、母親として何が出来てる?
とかは常に思っていました。
10歳年上の先輩の仕事…やりがいって?
子供とのかけがえのない時間を削ってやっている仕事。そんなに魅力的な仕事なのかな、と一度きちんと考えてみました。
独身の頃はとても身軽だったので、残業も休日出勤も苦ではありませんでした。
公務員の仕事は多岐にわたるので、いろんな経験が出来るのも良いな、と思っていました。
でも、結婚して子供を産んで、少し成長した30代の視点で10歳年上の先輩の仕事を考えてみると、私がやりがいを感じて「これがやりたい!」と思える仕事は一切ありませんでした。
本当の本当に、一切ありませんでした。
むしろ、あと30年近くこの職場でやりがいのない仕事をするのか…とげんなりしてしまいました。
子供たちは成長するにつれてどんどん親の手から離れていきます。
今、まだ私の手を必要としている子供との時間を削ってまでやりたい仕事ではないな、というのが結論でした。
そういった要因は勿論あるけど、結局は…
色々と書いてきましたが、私が仕事を辞めたいと思った理由は
プレッシャーに負けた
仕事においても、30代って中堅くらいのポジションですよね。
これからどんどん責任が増していきます。
子供のこと、家のことをこなしながら、仕事のことまで背負いきれない。
仕事でちょっと失敗や不安なことがあると、解決するまでずっと引きずってしまうこともありました。
夫が昇格した
夫がようやく昇格試験に受かり、昇格してくれたのも大きな要因の一つです。
昇格=昇給
なので、私が退職して収入が減っても、ある程度生活できるだろうなという考えがありました。
将来よりも今の自分と子供を大切にしたい
夫が私に正職員で働き続けてほしいという理由の一つに、子供の将来の学費が心配ということがありました。
けれど、将来のために子供とのかけがえのない時間を犠牲にしても良いのかな?という疑問は常にありました。
特に、今はまだまだ親が手をかけてあげられる時期。
このままだと、親が手をかけてあげられるときに、手をかけてあげられない。
前にも書きましたが、私は子供が小さい時は専業になるか仕事の比重を少なくしたいと思っていたので、これは私がやりたかった育児ではないと思い、退職を決意しました。
仕事を辞めてみて
仕事を辞めてみて感じていることをここから書いていきます。
コロナの自粛生活に対応できた
今年の4月は、新型コロナウイルスの関係で登園自粛生活をしていました。
公務員はこういったイレギュラーな状況ではむしろ出勤をしなければならない職種ですので、退職していなかったら登園自粛はできず、感染の心配をしながら保育園に通わせなければなりませんでした。
結果として、辞めるのにはベストのタイミングだったと感じています。
登園、降園にゆっくり時間をかけられる
仕事をしているときは車で保育園に送り迎えをしていたので、自然を感じたりゆっくり話をしたりということがほとんどありませんでした。
仕事を辞めてからは、
- 雨の中、カッパと長靴で水たまりで遊んだり
- お天気雨の日には虹を探したり
- 公園に寄り道して虫を探したり…
ゆっくりお話ししながら登園や降園ができるようになりました。
ワークを毎日できるようになった
私の子供はそれぞれZ会とこどもチャレンジをやっているのですが、働いている時は余裕がなくワークが溜まりに溜まっていました。
でも上の子は来年には小学生。毎日机に向かう習慣をつけたいと感じていました。
退職してからは、家に帰る時間が1時間ほど早くなったので、その時間で余裕をもってワークに取り組めるようになりました。
精神的に楽になった
現在私はオンライン秘書として在宅で働いています。
勤務形態はパートで、あくまでも社長のサポート役であるため、そこまで責任のある仕事は任されていません。
勤務時間も基本的には自由。
なので
- あの仕事どうしよう…みたいな焦りや不安が減った
- 子供の急な体調不良にもすぐに対応できる
など精神的にすごく楽になりました。
あと夫にとっても、私が家にいて子供の対応を全てできるという点は仕事に集中することが出来、精神的に楽になったと言っていました。
反対にデメリットも…
ここまで良いこと、メリットばかりを書いてきましたが、デメリットももちろんあります。
それは、収入が減ったこと。これに尽きます。
実は生活水準はそれほど変わってはいないのですが、今後家を購入したり、子供たちの食費が増えたり…という状況に柔軟に対応できるかなと考えると、少し不安があります。
実は退職するとき、上司や先輩に
絶対やめない方が良い!
辞めるなんて勿体ない!
とめちゃくちゃ言われました。今後のことを見据えてのアドバイスだったのだと思います。
けれど、あのまま勤め続けていたらきっと私も心が壊れて休職していたかもしれないので、お金の不安はあるものの、辞めて良かったのかなと思います。
最後に
この記事を読んでいるママは、きっと毎日仕事、家事、育児に疲れていて、仕事を辞めようかなと考えたことがあるのかな、と思います。
仕事を辞めるのってすごく勇気のいることだと思います。でも、一度仕事を辞めても、そこで全てが終わるわけではないと思います。
どうか自分を一番大切に、仕事を辞めるにしても続けるにしても、後悔の少ない選択をしてくださいね。
私の体験談が、少しでもあなたの参考になったのなら嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!