疲れたママに知ってほしい！キャリアダウンという選択肢

どんどん溜まっていく家事や育児、そして仕事……。毎日が一日24時間では足りないと感じているクタクタなママたちへ、一つの解決策があります。

それは「キャリアダウン」。

これは一時的に仕事の負担を減らし、自分自身や家庭のために時間を割くという選択肢です。

キャリアダウンを選ぶことで、心にも余裕が生まれ、質の高い時間を家庭で過ごすことができます。昨今、多くの働き方改革が叫ばれる中で、キャリアダウンもまた、新たなライフスタイルの一つとして見直されています。

キャリアダウンとは具体的にどのようなものなのでしょう？また、メリットとデメリットは何でしょうか？本記事で詳しく紹介していきます。

キャリアダウンとは？

キャリアダウンとは、そのランクや能力などから考えられるよりも、より劣った立場や仕事をしている状態を指します。具体的には、これまでの職歴やスキルが求められる職種よりも低い職業に就くことを表現しています。

一例として私たち、「ワーママ」の場合を考えてみると、キャリア女性が出産・育児のために、一時的にやむを得ずキャリアダウンを選択するケースがあります。

結婚や出産、子育てといったライフイベントは、時として仕事に影響を及ぼすことがあります。こういった状況下で、年齢や経験、スキルに見合わない職務に就くこと、つまりキャリアダウンすることで、時短や育児の両立といった課題をクリアしようとすることができます。

たとえば、少ない責任とストレスで自身の時間を重視したり、子供とのコミュニケーションを大切にしたいと考えるなら、キャリアダウンは一つの選択肢と言えるでしょう。

また、キャリアダウンから得られる経験が、後に思わぬ形でキャリアアップにつながることもあります。異なる業種や職種での経験は自身の視野を広げ、多角的な視点を養うことが可能となります。

キャリアダウンを選択する際には、自身のライフステージや目標を明確にしておくことが重要です。それを基に自身の価値観を見直し、具体的な行動計画を立てることで、より充実した職業人生を送ることができるようになります。

戦略的なキャリアダウンをすることが大事！

ママがキャリアダウンを選ぶメリット

仕事の忙しさに追われる日々から一歩退いて、自身のキャリアパスを見直すことは容易なことではありませんよね。

人は新しいことを決定したり、今の環境を大きく変えることを本能的に嫌うそうです。今の安全な環境のままであれば、安全は脅かされませんから。太古の昔からの、身を守る防衛術のようなものだと思います。

そんなこともあり、キャリアダウンを選択するのもかなりエネルギーが必要です。決意してから実現までの間にも沢山のハードルがあり、それを考えて諦めるママも多いのでは。

しかし、キャリアダウンを選ぶことには様々なメリットがあります。

ワークライフバランスの向上

キャリアダウンを選ぶことで、仕事とプライベートの時間配分に自由度が生まれます。

例えばパートや派遣社員へのキャリアダウンの場合、通常の業務時間外にも仕事が及ぶケースが少なくなり、余裕を持った時間管理が可能になります。

その結果、子供の学校行事に参加する時間や、家族で過ごす時間が増え、家庭生活とのバランスが整います。

また、時間に余裕ができたことで、自己啓発や趣味の時間も確保できるようになり、精神的にも豊かな生活を送ることが出来ます。

子育てに専念出来る時間の確保

キャリアダウンにより仕事時間が減ることにより、子供達に経験や学びの場を提供する貴重な時間を自身で豊富に創り出すことができます。

子供と過ごす時間を増やすことで、子供の成長を日々目の当たりにし、その成長過程に積極的に関わることが出来ます。また、子供との信頼関係を築き、子供達の精神的な安定にも繋がります。

こんな形で子育てに専念すれば、子供たちにとってもママにとっても大きな充実感が得られます。

キャリアダウンによる家庭生活の変化

キャリアダウンは仕事生活だけでなく、私たちの家庭生活にも大きな影響を及ぼします。

特に子育て中のママにとっては、家庭生活の質を大きく高める機会となります。

変化1: 家族関係の健全化

キャリアダウンにより、家庭内の人間関係がより健全になります。

家族と過ごす時間が増えることで、子供が抱える問題や成長の過程を自身の目で見ることが出来ます。親子間のコミュニケーションが増え、子供の心の変化に気付くことが可能になります。

また、家庭内で起こる課題に対して、時間を持って対応することが可能になります。

すなわち、子供だけでなく、パートナーとの関係も深化し、家族全体の絆が強まります。

変化2: 子供とのコミュニケーションの増加

キャリアダウンにより、子供とのコミュニケーションの機会が大幅に増加します。

子供にとって、日常的な親とのコミュニケーションは非常に重要です。それは子供の成長過程とその情緒の安定に大きく寄与します。

宿題の手伝いや一緒に遊ぶ時間など、子供とのコミュニケーションの機会が増えることで、子供の成長を直接見守ることが可能になります。

変化3: 余裕をもった家計管理

仕事の時間が減ることで、家計管理にも余裕が出ます。

時間的余裕から、日々の食事計画や、必要な出費の計画などをきちんと立てることが可能になります。

また、仕事に追われる日々から脱却することで、

といった無駄な出費を抑えることも可能になります。

余裕を持つことで自身の生活習慣を見直し、より健康的な家庭生活を送ることが可能になります。

変化4: ライフスタイルの多様化

キャリアダウンによる自由な時間の確保は、ライフスタイルの多様化も可能にします。

仕事に依存しない生活スタイルを探求し、新たな趣味や自己啓発の時間を持つことが可能になります。

また、家庭生活における工夫や自己表現の場を見つけることで、生活の充実感を得ることができます。

キャリアダウンに必要な心構えとは

キャリアダウンは、単に業務の負荷を軽減するだけでなく、自身のキャリアパスを再構築する一つの方法とも言えます。

そのためには、事前に心構えを整えることと、自身のスキルを持つことが重要です。

逆キャリアアップの可能性の認識

キャリアダウンは経歴や能力の後退とは限りません。逆に自身の成長や新たな可能性を見つける機会ともなり得ます。

例えば、育児という全く新しい分野での経験は、コミュニケーションスキルや問題解決能力を養うことに繋がります。

子育てによって学んだ経験や感情は、将来の仕事やキャリアにも生かすことができます。

キャリアダウンの選択は、自己確認や新たなキャリアの可能性を見つける良い機会となります。

仕事への思い入れの見直し

キャリアダウンを選ぶにあたっては、自分自身の本当にやりたいこと、大切にしたいことを見つめ直すことが必要です。

仕事だけが自分の存在価値ではないという認識を持つことは非常に大切です。家庭生活や子供との関わり方、自分自身の気持ちの対処法など、新たな価値観を見つけることが重要です。

パラレルキャリアの視野

キャリアダウンを選んだからといって、一つの道に縛られる必要はありません。

これまでより時間に縛られることが少なくなるので、余暇の時間を自身のスキルや得意分野を活かした新たなキャリアを模索する時間に充てることが出来ます。

自宅から働ける在宅ワークや、専門知識を活かしたコンサルタント、副業などのパラレルキャリアという新たな働き方も視野に入れることができます。

反対に、キャリアダウンのデメリットとは？

ここからは、キャリアダウンのデメリットについて書いていきます。

収入の減少

多くの場合、キャリアダウンをすることで収入が減少します。

例えば、正社員からパートに転職することで、給与の水準が下がる、退職金がなくなる、将来の年金額が減る…など、現在だけではなく将来的にもらえる予定のお金も減ってしまいます。

キャリアダウンにより収入が減少する、この変化が意味するものについて考えてみましょう。一見、収入が減ることは悪いことのように感じるかもしれませんが、収入が減る事には予想外のメリットが存在します。

キャリアダウンによる収入減少は生活リズムの見直しに繋がります。低収入でどうにかやりくりしようと、無駄遣いが減り、賢くお金を使うことができるようになります。そしてこの生活スタイルの見直しは、お金が増えた時も役立つ習慣となります。

また、豊かさとは金銭だけではなく、時間や体調、家族との時間等様々な形があります。忙しく働きすぎて無視していた体調や、家族とのコミュニケーションを再考し、体調管理や人間関係の質を上げるきっかけになります。

収入減を「失う」ことだけでなく、新たに「得る」ものとして捉えることで、自身の生活を更に豊かにしてみてはいかがでしょうか。

社会的が低くなる

キャリアダウンのデメリットとして考えられるのは経済問題だけではありません。精神的な側面にも影響が及び、それが自己評価の低下や心の安定を欠く原因となる可能性もあります。

自己価値の多くが仕事の地位や収入に繋がっていた人々は、キャリアダウンを体験すると自己否認の感情が生まれてしまうことがあります。つまり、人間関係や社会的地位などの客観的な評価が変わってしまうので、これまでの自分と現実の自分の間に大きな乖離を感じ、悩むことも多いそうです。

これは定年退職→再雇用・別の会社でアルバイトなどのパターンでもよく見られるそうです。

この本に書いてありますが、キャリアダウンにも上手なやり方があります。人それぞれの価値観によって、キャリアダウンがもたらす影響は大きく、一概に「キャリアダウンするのが楽」とは言えませんね。

キャリアダウンの良し悪しを振り返る

キャリアダウンを選ぶことは、自身の人生観を大きく変え、新たな価値観をもたらす重要な選択です。

子育てと仕事の両立を果たし、そのバランスに新たな充実感を得たり、新たなキャリアパスを描くきっかけになったりもします。

しかし、その一方で、キャリアダウンは家計の管理、精神的な悩みなど、新たな困難ももたらします。

キャリアダウンの検討時にはメリットとデメリットをしっかり考慮し、自身のライフステージと価値観に照らし合わせた上で、後悔のしないをすることが大切です。

今一度、自身のライフステージを見つめ直し、自身にとって最適な選択を見つけることをおすすめします。